製造業のIT活用

目的と目標

目的

2020年の活動成果資料をもとに企業支援を実施し、企業ニーズに応じた課題解決を通してデジタル化活動を実践し、
製造チームのデジタル対応能力を高め、IoT、AI領域を含めて研鑽する。

目標

  • 支援を希望する企業を募るためにデジタル化活動のセミナーを実施する。
  • DX推進に対して、IoT、デジタル化活動の企業支援を実現する。
  • 企業支援の成果を手引書等にまとめる。
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    1.デジタル環境への変化

    世界は、GAFAなどのデジタルプラットフォームを中心にビジネス環境が変化してきている。
    それに対抗するためドイツではインダストリー4.0、中国では、中国製造2025が提唱されて製造業のデジタル化が進んでいる。
    デジタル化により従来と違い、同じ業界内だけの競争ではなく、新規企業が製造領域に参入してきている。
     またデジタル化が進むことで、製造領域の付加価値が下がり、上流の材料や下流のサービスに付加価値が移ってきている。
    製造業もビジネス環境の変化に対応したデジタル化が求められている。

    2.中小製造業のデジタル化の現状

    1)商工中金のデータ
     2021年1月に商工中金がまとめた資料によると、全産業の内、従業員50人以下の中小企業の41%がIT未導入という結果という報告がある。約5000弱の回答数の内、製造業の回答数は、3割を占めている。小規模企業の多くがデジタル化はもとより、IT化もできていないのが現状である。

    2)中小企業白書のデータ
     2018年中小企業白書によると、中小製造業のIT化は大企業と比べて1/3以下で、時間当たりの労働生産性は、大企業と比べて1/2との報告もある。

    以上を踏まえて小規模企業を中心にデジタル化の対応できていない企業への支援の必要性が考えられる

    3.DX(デジタルトランスフォーメーション)

    国内産業の生産性向上のため、経産省等でデジタルトランスフォーメション(DX)が必要と言われている。

    DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術とデータを活用して

      ①新たな価値(製品、サービス、ビジネスモデル等)を生み出すこと
      ②業務運営や意思決定を効率化および高度化すること

    であり、

    DXを推進するためには

      (1) データおよび業務プロセスのデジタル化
      (2) 組織文化の変革
      (3) デジタル人材の育成
      (4) 新しい価値の創造・提供

    が必要になる。

    小規模企業がDX推進を行うために、製造チームは、この4項目の中の
    (1) データおよび業務プロセスのデジタル化
     から進めることを推奨する。

    スモールスタート、デジタル人材不要で、費用を最小で進める方法があるので、
     それらを提示する方向を製造チームは進めていく。

    4.中小企業のSWOT

    日本の中小製造業は、デジタル化は遅れているが、ものづくり企業としての強みがある。その強みの中で、ビジネス環境で追い風になるもの、将来的な課題になる所、
    現在の弱点などをクロス分析し対応する戦略をつくりその内容に沿って説明する。

      1.強み、機会→顧客への提案営業を強化する。
      2.強み、脅威→労働者減に対応するIoT・AIを活用した自動化推進(見える化)
      3.機会、弱み→小ロット生産品に対応した仕組みづくりとしての
        生産管理システム導入

    5.中小製造業のDX推進に向けた経営改革セミナー 2021年1月29日開催